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病気の話Disease

骨粗鬆症の仕組みと予防法

症状が軽い場合、かぜや花粉症などと勘違いをしてなかなか「喘息」ということに気付かずに症状が進行してしまうことがあります。

症状が軽い場合、かぜや花粉症などと勘違いをしてなかなか「喘息」ということに気付かずに症状が進行してしまうことがあります。

骨粗鬆症という病気

ひと言で病気の説明をすると、「骨の量が減ることで骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気」です。
しかし骨の構造だけでなく、現代の生活パターンなどいろいろな原因が重なって病気を理解するのが難しくなっています。少しでも分かりやすくご説明できればと思います。

最も大きな原因は加齢と閉経です。骨量の減少は30歳代でも起こり始めることですが、特に年齢を重ねるごとに骨量は減少しやすくなります。また女性は閉経後に女性ホルモンが減少するために骨量が減少しやすくなります。

この2つの原因はすべての人に共通したものです。今回はもう少し踏み込んで生活習慣との関係も考えてみましょう。

骨の仕組み

まず骨の構造を考えてみましょう。骨はジャングルジムのような網目の構造でできています。木造建築でよく見られるような「梁(はり)」と呼ばれる部分が多く結びつくことで、強く・かたい骨となっているのです。

骨粗鬆症になると「骨梁(こつりょう)」と呼ばれるこの「梁(はり)」の量が少なくなって骨がもろくなっていきます。

なぜ骨は減ってしまうのか

骨は「骨を溶かす細胞」と「骨を作る細胞」の2種類の細胞の働きで、常に生まれ変わっています。
この2つの細胞のバランスが取れていないと、骨が溶ける速度のほうが早くなってしまい骨の量が減ってしまうのです。
骨の生まれ変わりによって不要となったカルシウムは体外に排出されてしまいます。残念なことに、「骨を作る」ということに対して、体内で不要となったカルシウムの再利用はされません。

カルシウムは食事などで絶えず補っていく必要があります。

今の骨の状態を知ろう

何事も現在の状況がわからなければ、対策の方法が立てられません。
特に骨粗鬆症という病気は進行が分かりづらい病気の一つですので、気になったらまず検査を受けてみるのがいいでしょう。
検査にはいろいろな方法があり、手に少量のエックス線を照射し手の中を通りぬけてきたエックス線の量を測定するものなどが一般的です。痛みの無い検査ですので安心して受けられると思います。

自分の骨と生活環境

ご自分の骨の状態が把握できたら、現在のご自身の生活を考え総合的に骨について考えてみましょう。もっとも大きな要因は加齢と閉経ですが、それぞれの人によって異なる生活環境について考えてみたいと思います。

乳製品・小魚・大豆などにアレルギーがあったり、嫌いなものが多く摂取量が少

これらの食品はカルシウムを含む代表的な食品です。ヒジキなどにも多く含まれています。

 

運動をほとんどしない。

適度な運動は骨を強くしますし、また日光に当たることでカルシウムの腸からの吸収を手助けするビタミンDが皮膚で合成されます。

 

過去に急激なダイエットをした。飲酒や喫煙をしている。

栄養バランスを無視した過度のダイエットや、飲酒・喫煙も骨量の減少につながると考えられますし、コーヒーなどに入っているカフェインの取りすぎも良くないと考えられます。

生活習慣以外でも、胃腸の手術やステロイド剤などを長期に使用しているかたもいらっしゃるかもしれません。ステロイド剤は骨の量を減らすことが知られていますが、もともとの病気の治療も必要です。このような場合は特に医師とよくご相談ください。

 

予防は骨粗鬆症になってからも大切

大まかな病気の仕組みとご自分の体の状態が分わかったら、次はどのように病気に取り組んでいくかが大切になります。骨粗鬆症の予防法は、「病気になる前」も「病気になった後」も大切ですので長い間続けられるような方法を考えることも大切です。

カルシウム効率よく吸収するには

カルシウムを摂ることが骨を作るのに非常に大切なことはよく知られています。しかし体がカルシウムを吸収するにはビタミンDが必要なことはあまり知られていません。
ビタミンDは肝臓・腎臓で活性化されて「活性型ビタミンD」となり腸からカルシウムが吸収される手助けをします。

ビタミンDを多く含む食品は小魚などの魚、卵や干しシイタケなどで、小魚などの魚はカルシウムを多く食品でもあり予防効果の高い食品です。
さらに、ビタミンDは日光に当たることで皮膚でも合成されるので、適度な運動や日光浴なども同時に行えるといいでしょう。
カルシウムを多く含む食品はよく紹介されている、乳製品・小魚・大豆などです。

カルシウムとビタミンDだけではいけません。

体の中ではカルシウムだけでなく、いろいろなナトリウムや鉄などの金属が存在しています。1種類だけがバランスを壊して多くなってもなかなかうまく働くことはできません。そこでカルシウムとバランスをとっている金属のマグネシウムも一緒に摂るようにしましょう。

理想的には「カルシウム:マグネシウム=2:1」の量が理想的ですが、日常の生活ではマグネシウムも摂ることを意識するくらいでいいと思います。

日常生活の節制も大切

骨粗鬆症という病気は日本人の平均年齢の上昇と生活様式の変化によって多くなってきました。 このことを考えると、「適度な運動をする」「適度な睡眠をとる」「過量の飲酒・喫煙を控える」など食生活だけでなくいろいろと取り組みができることがあります。

しかし、体の具合によっては運動することが大変なこともあると思います。取り組む人それぞれがストレスなく続けられる方法を考えていくことが大切です。

骨粗鬆症の治療薬の種類

大きく分けて4つの薬に分けられます。 市販薬でドラックストアーなので買うことのできるものもあるかもしれません。しかし「病気の原因がどこにあるのか」「ご自身の生活習慣は?」など医師に相談することをお勧めします。

(1)不足したカルシウムを補う薬

カルシウム剤の中には吸収を無視したカルシウム剤も存在します。

 

(2)不足したビタミンDを補う薬

肝臓や腎臓の機能の衰えた人では、ただビタミンDを取るだけでなく「活性型ビタミンD」の摂取が必要です。

 

(3)「骨を作る細胞」「骨を壊す細胞」のバランスをとる薬

医師の処方が必要な薬です。服用の方法にも注意が必要ですので、処方後も十分な説明を受けてから服用してください。

 

(4)ホルモンのバランスをとる薬

医師の診察の後、正しく使用してください。

 

骨粗鬆症は予防から開始し、長く注意していかなくてはいけない病気の一つです。
まずは検査などでご自分の状態を把握してから、始められることからストレスをためないように行っていくのが良いと思います。

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